ソーラーパネルからの反射光による影響(光害)

引き続き、太陽光発電所の建設に係る環境影響影響についてですが、今回は、ソーラーパネルからの反射光による影響(いわゆる光害)についてです。

ソーラーパネルからの反射による光害は、発電所の周囲に建物がある場合において生じることがあります。特に、北側に高い建物等がある場合、冬季に当該建物等に対して光害が発生しやすいことが知られています。

太陽の方位が東(90°)または西(270°)より南であれば、パネルからの反射光の角度は太陽の仰角にパネルの斜度を加えたものとなり、東西の地表面より高い方向に向かいます。そのため、発電所の東西にある住宅等に反射光による影響を与える可能性はないものと考えられます。

ソーラーパネルからの反射光の角度(パネルの斜度15°の場合)

一方、太陽の方位が90°または270°より北であれば、パネルからの反射光の角度は太陽の仰角にパネルの斜度を引いたものとなり、低い方向に向かいます。ただし、太陽の仰角がパネルの斜度以下であれば反射は起こりません。また、太陽の仰角が30°以内であれば、反射光は水平以下となります(パネルの斜度15°の場合)。ある発電所における夏至の太陽の方位が90°及び270°にある時の仰角がそれぞれ38.1°及び37.9°の場合、以下に示す太陽の方位及び仰角のときの反射光が光害を及ぼす可能性があることがわかります。